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土壌医

久しぶりにやって参りました。こんな仕事があるの??!シリーズ

木のお医者の「樹木医」などなどをご紹介してきた今シリーズ・・今回は…?

土のお医者の「土壌医」です!!

作物の栽培において、土作りは収量や品質に直結する重要な要因です。「土壌医検定」は理論的な土作りの知識を持つ人材育成を目的としており、農家にとっても有益な資格といえます。

 

農林水産省の後援を受ける「土づくりの専門家」資格

土壌医検定とは、土壌診断や施肥改善、作物生育改善など、作物の土作りに関する知識量や経験値を測る資格試験の制度です。

農林水産省などが後援となっており、一般財団法人日本土壌協会が運営 を行っています。資格には、1級~3級があります。

参考:土壌医検定試験事務局 公式サイト「土壌医検定とは」

近年、地力の低下や土壌病害の発生など、生産コストの低減が課題となっており、土壌診断に基づいて土作りを推進させることが重要となっています。一方で、こうした課題に対応できる土壌の専門家が減少していることから、この「土壌医検定」が作られました。

資格登録することで、「土壌医」や「土づくりマスター」を名乗れる

試験に合格したあと、公式サイトから登録申請を行うことでそれぞれの級に応じた資格名を名乗ることができます。1級は「土壌医」、2級は「土づくりマスター」、3級は「土づくりアドバイザー」です。

必要とされる知識と土作りの指導実施レベルは以下の通りです。

3級「土づくりアドバイザー

土作りに関する基礎的な知識や技術を有し、アドバイザーとして対応できるレベル

2級「土づくりマスター

土作りに関するやや高度な知識や技術を有し、土壌診断の処方箋を作成できるレベル

1級「土壌医

土作りに関する高度の知識や技術を有し、かつ、5年以上の指導や就農の実績があり、処方箋作成とともに施肥改善や作物生育などの改善の指導ができるレベル

出典:一般財団法人日本土壌協会 公式サイト「業務案内」

資格登録には受験料とは別に費用がかかりますが、名刺などに「土壌医」と記載でき、資格を登録した人との間で情報共有ができるようになるため、取得後も有効に資格を活用しやすくなるなどのメリットがあります。

登録は強制ではありませんが、長期的な目で見ると登録するのがおすすめです。

土壌医検定試験事務局 公式サイト「資格登録」

そんな「土壌医」の気になる合格率は、合格目標は3級が50問中30問以上、2級が60問中40問以上、1級が100点中70点以上となっています。ただし、1級は全体の点数が70点を超えていたとしても、業績レポートが20点以上に達していなければ不合格です。

2019年度の合格率は、3級が57.7%、2級で30.5%、1級は30.9%となっています。2020年度は、3級が56.5%、2級で31.9%、1級は28.4%でした。

3級は毎年6割近くが合格しているのに対し、1級や2級は2~3割前後で推移していることから、1級や2級は特に難易度の高い試験であることがうかがえるでしょう。

 

「土壌医検定」は作物の収量や品質向上にも繋がるなど、農家にとってもメリットの大きな検定です。資格を持っている方も少ない「土壌医」の資格を持っていると大きな武器になるかもしれませんね。