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日別アーカイブ: 2023年6月3日

脱サラで農業の世界に

「脱サラして農業やりたいなー」とよく巷で話してるのを聞きますが、実際はどうなんでしょうか。

 

もちろん何も準備をせずに農業の世界に行ったところで失敗するのは目に見えていますが、しっかりと準備をして農業一本で暮らしていくことは可能です。

最近では新型コロナウイルス感染症の拡大を機に地方へ移住し、テレワークに取り組みながら農業経営を目指す人も出始めています。

 

では、一体脱サラして農業を始める方法・注意点など脱サラ農家の経験談からご紹介していきます。

①脱サラして農業を始めた理由

自然あふれる環境で暮らしたい、自分自身の手で育てた野菜や果物を地域に届けたいなど、農業を始めるきっかけはさまざまです。

その中でも多いのが、1,自然のある田舎で暮らしたい。2,ストレスから解放されたい。3,新鮮な野菜・果物を食べたい。この三つが主な理由です。

自然環境が豊かな地域で暮らしたいと考えて脱サラして、山や川・海が身近にある田舎で農業経営を始める人もいます。
都会と比べると土地の価格が安く、マイホームの購入とセットで移住・農業経営を検討する人も見られます。
地域の人とのつながりが強いので、新しい人との出会いを通じて農業経営のヒントを得やすいのがメリットといえます。
公共交通機関の本数は少ないものの、車を運転できれば近隣都市への移動もスムーズでしょう。

 

 

また新規就農者は約5万人超で堅調な推移

農林水産省「令和2年新規就農者調査結果」によると新規就農者は53,740人で、前年と比べると若干減少しているものの、過去10年の推移をみると横ばい傾向を示しています。
49歳以下の新規就農者は18,380人、なかでも異業種から農業経営に参入した新規自営農業就農者は8,440人でした。

また、自分自身で土地や資金を用意して農業を始めた人(新規参入者)は2,580人となり、親から農業経営を引き継いだ人を入れると毎年1万人前後が脱サラして農業経営に参入していることがうかがえます。

 

②脱サラして農業を始める年齢層

新規自衛農業就農者と新規参入者の人数を年代別にまとめると以下の通りです。

 

年代 新規自営農業就農者 新規参入者
20~29歳 2,190 480
30~39歳 2,740 1,070
40~49歳 3,230 1,020
50~59歳 5,620 460
60~64歳 8,050 200
65~69歳 17,990 340

 

定年や早期退職を機に農業経営に参入した人が目立つ一方で30代・40代で脱サラして農業経営に参入した人も約8000名にのぼります。

 

 

③脱サラ農家がうまくいった経験談

 

1,ストレスから解放され家族との時間が増えた経験談

事例1

移住相談会を通じて就農体験に参加し、里親農家から農業について指導を受けるうちに、田舎暮らしと農業経営の魅力を実感できたため脱サラを決断しました。
会社では顧客対応などでストレスを抱えがちでしたが、地域の人とふれあうなかで徐々にストレスが和らぎ、収穫期などの共同作業も楽しみになっています。家族で過ごす時間も増え、子どもの成長にとってもメリットが多いと実感しています。

 

2,自然の恩恵を得られた体験談

事例2

大学の農学部を卒業後は北海道のじゃがいも農家で働いていました。事情があって大阪に本社がある教育関係の企業に転職しましたが農業の魅力を捨てきれず、会社を辞めて再び北海道に移住して野菜栽培を始めました。
農業を営むなかで収穫の喜びを感じられるのはもちろん、四季の変化がはっきりしてるため春の訪れも楽しみに感じています。

 

④脱サラ農家の大変だった経験談

 

1,農地確保や人脈づくりが大変だった体験談

脱サラして農業に取り組もうと農地を探しましたが、訪れる先々で「サラリーマンが農業なんて、無理」と言われて相手にされませんでした。移住前に少しでも人間関係を作ろうと思って農泊に出かけても、深い関係性を築くまでには至りませんでした。自治体の就農支援窓口に相談してようやく農地確保のめどがつき、農業関係者との会合にも参加できるようになりました。農業で独立できたのは、脱サラを決意してから6年目でした。最初から移住したい町の役所や農業関係者と関わりを持っていれば、もう少し早く独立できたのではと思っています。

 

2,農家ならではの付き合いが大変だった体験談

5年前に地方に移住して農業経営を始めました。地域の人は温かく迎え入れてくれたのですが、寄り合いや地域行事が頻繁にあり、その度に家族の誰かが必ず参加しなければなりませんでした。都合で参加できなければ事情を詳しく詮索され、都会暮らしが長かった身にはギャップに感じました。

 

以上が脱サラ農家の現状でした。。

脱サラして農業に取り組むには、農地探しから資金計画・移住先での人間関係から人脈作りなど長期的な準備が欠かせません。

少しでも尿業を始めたい!興味がある!と言った方は移住・就農に関する各種サポート制度を用意する自治体もあります。

日本政策金融公庫でも、新規に農業経営を始める人を対象にした融資制度を用意しています。さまざまな制度を活用しながら、自分に合ったスタイルで脱サラ・農業をスタートしてみてはいかがでしょうか。

 

また、興仁株式会社でも元々農家さんが多く、農機械オペレーターをメインのお仕事をしておりますので、これから農業を始めたい方や農業機械での経験を積みたい方など、未経験でも先輩スタッフが丁寧に教えていただけるので、農業の世界に少しでもご興味ある方はお気軽にご連絡ください。